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闇金相談鹿児島編 男性(62):退職金を全て株で失敗し闇金から金をつまんだ男の話

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闇金相談鹿児島編 男性(62):退職金を全て株で失敗し闇金から金をつまんだ男の話

 

株で財産をもっと増やしたい。

 

そんな気持ちが、のちにこんな恐ろしい闇金地獄を引き起こすなど誰が想像できたでしょうか。

 

私は鹿児島に住んでおり、数年前に18歳の頃から務めてきた会社を定年退職しました。

 

その時の退職金は、正直かなりの金額をいただきました。

 

退職して少し経った頃、ある友人が、私の定年のお祝いをするために飲みに行かないかと誘ってくれました。

 

私たちはなじみの酒場で、芋焼酎を酌み交わします。

 

私の住む鹿児島では、酒といえばやはり芋焼酎なのです。

 

平日だったせいか私たちのほかには客が一組いるだけ。

 

友人と二人きりの宴席はざっくばらんな話題で盛り上がります。

 

私が株と出会ったのは、その席でのことでした。

 

「せっかく退職金をたくさんもらったんだから、しっかり運用して増やさないとな!株でもやったらどうだ?俺も退職金で株を始めたけどよ、ちょっとした小遣い稼ぎにもなっていいぞ。老後の資金はいくらあっても困らないからな」

 

友人がそう言いました。

 

株か・・・。
私は君子危うきに近寄らずといった性格。株というのはハイリスクハイリターンのイメージがあり、今まで全く手を出そうとは思いませんでした。

 

ですからもちろん株での儲け方などには全く知識がなく、最初は乗り気ではありませんでした。

 

「でもよ、失敗したら借金抱えることになるんじゃないのか?」

 

「それも無いとは言えないだろうな。でも普通の株の単元の10分の1から買えるミニ株なんていうのもあるから、それなら挑戦しやすいし危険も少ないんじゃないのか?ローリスクローリターンになるだろうけどな」

 

それならば私にもできそうだ。そう考え、株に挑戦してみることに決めました。

 

インターネットや書籍で、初心者向けの株に関する情報を読み漁りました。

 

まあ、損しない程度に。ちょっとしたものが買える程度に儲かればそれだけでも嬉しいし・・・と思いました。

 

私はもともと慎重な性格ですから、ハイリスクハイリターンな取引に自分が手を出すとも思えませんでした。

 

退職後は特にアルバイトなどもしていなかったため、パソコンの前に座って株価などを眺めるのが日課となりました。

 

その方が日々充実していると感じますし、定年してもまだ社会との接点を持てているんだなと実感できるひと時でもあります。

 

そしてある日、いいタイミングで株を売った私は、ちょっとまとまった儲けを得ることができたのです。

 

そのお金で、以前から欲しいと思っていたゴルフセットを購入しました。

 

ただ家にいてパソコン眺めていればお金になるなんて。株って結構お得なんだな、もっと早くからやっておけば良かったと思いました。

 

その後もちょっと儲けては妻と温泉旅行に行ったり、家のリフォーム料金に充てたりと、なかなか順調な株生活を送っていました。

 

もしかしたら私には、株の才能があるのではないか?

 

だんだんとそんな風に考えるようになり、高額の取引をするようになって行きました。

 

そこで調子に乗ってしまった私は、まだほとんど手つかずで残っていた退職金にも手を出しました。東証一部上場のある大手企業の株に、退職金の半分近くをつぎ込みました。

 

この企業なら、まずさほど損をすることは無いだろうと踏んだからです。

 

しかしここでまさかの事件が起こります。

 

私が株を買っていた企業が、不祥事を起こして株価が暴落してしまったのです。

 

私は大いに焦りました。

 

老後の生活資金となるはずだった退職金を、半分も失ってしまったのですから当然でしょう。
冷静さを失った私は、株の損は株で取り返さねばと躍起になりました。

 

負けたままにしておくのは悔しい。運用前よりもお金が減ってどうするんだ!

 

こうなったら何としてでも儲けを出して、最悪でも運用前と同じ金額にまではしてやろう、そう思いました。

 

いろいろ調べているうちに「信用取引」というものがあることを知りました。

 

実際に買う金額の3倍までの株が買えるというのです。

 

足りない分は借金ということになりますが、もし株価が上がれば、かなりの儲けを出せることになります。

 

私は祈るような気持ちで、残りの退職金をつぎ込んである企業の株を買ったのです。

 

しかし。

 

その企業の株も値下がりを続けるばかり。信用取引には利息もかかりますから、私は退職金を失っただけでなく、さらに借金まで抱える羽目になってしまったのです。

 

老後の資金として考えていた退職金は、もう一円も残っていません。

 

それどころか、信用取引で失敗したばっかりに借金まで作ってしまったわけです。

 

妻からは当然罵られました。

 

当たり前の事でしょう。

 

贅沢をしなければなんとか暮らしていける程度の老後の資金があったにもかかわらず、この歳で、仕事を定年退職した状態で借金を抱える状態になってしまったのですから。

 

カードローンなどから借りてまた株を・・・と考えましたが、収入が無かったため借りることができません。

 

何とかしてお金を借りてまた株を買い、儲けなければ・・・。

 

それしか、借金を返済する手立てがないと考え、私は焦りました。

 

もし大儲けができたら、借金を返すだけじゃなくまた老後の資金が貯められるかもしれない。そう思いました。

 

いや、なんとしてでもまた老後の資金を貯めなければならなかったのです。

 

そう思いながら暮らしていたある日の事。

 

ポストに何やらチラシが投函されていました。

 

「ご融資のご相談を承ります」「他社で断られた方、多重債務の方もお気軽にどうぞ!」

 

などと書かれています。

 

ここならば、定年を過ぎた私にも貸してくれるのだろうか?

 

とにかく一度お金を借りて、また株で増やして返済しよう。

 

もうそれしかないんだ。

 

そう思い、そのチラシの業者に電話をしてみることにしました。

 

年齢的に心配でしたが、業者は快く融資をしてくれることになりました。

 

本当にありがたいと思いました。

 

私はそのお金でまた株を買いました。

 

今度は信用取引はしなかったものの、結局儲けは出せず。損をして終わってしまいました。

 

業者は利息だけ返済してくれればよいと言ってくれました。

 

業者への利息返済は少し残っていた貯金でまかないましたが、さらに何度か業者からの借金を重ねていくうちに、利息さえも支払えなくなってしまいました。

 

それからです。業者が恐ろしい取り立て屋と化したのは・・・!

 

業者は、いわゆる闇金だったのです。

 

電話では「貸した金返せ」「さっさと金を作らんか」「金がないなら親戚中から集めてこい」などと言ったことを言われ続けます。

 

お金を借りたのは私ですから、仕方がありません。

 

しかし、それがとにかく大声で恐ろしい口調なので、私はそのたびに動悸が激しくなり、身動きもできずに息も吸えない状態になります。

 

妻が電話に出てしまうこともありましたが、お構いなしに怒鳴り立てるので血圧が上がってしまい、寝込むこともしばしばでした。

 

闇金からの嫌がらせはほかにもあります。

 

先日は突然、家に葬儀屋が来ました。

 

私は意味が分からずに、うちはなにもお願いしておりませんが・・・と答えましたが、のちにこれは闇金からの嫌がらせだと分かったのです。

 

なんという、悪趣味な嫌がらせでしょうか。

 

縁起でもないと思いました。

 

何度か、ピザの宅配が大量に届くといった嫌がらせもありましたし、ご近所の家にまでわが家が闇金からお金を借りているから返せなどという取り立てがあったようです。

 

ご近所にまで借金のことが知れ渡ってしまったと知った時には、今すぐにここからいなくなりたいと思いました。

 

狭い地域ですし、自治会などの集まりもあります。その時にどのような顔をしてみんなに会ったら良いのだ?

 

と考えると、生きた心地がしません。

 

そのうちに闇金は、東京にいる息子のところにも取り立てに行くと脅しをかけ始めました。

 

それだけはやめて欲しい!

 

息子は学生時代から大変な努力をし、今では事業に成功して順風満帆な生活を送っていました。

 

そんな息子に、こんな情けないことで迷惑をかけることだけは絶対にしたくありませんでした。

 

「それだけはやめてください!絶対に株で儲けを出して、借りた分はすべてお返ししますから。

 

それだけは・・・もう少しだけ、待ってはいただけないでしょうか」

 

そうお願いしましたが、当然闇金は聞き入れません。

 

「だったら、お前が体で返せ。年寄りだからって容赦はしねーぞ。今から迎えに行ってやる」

 

いつ闇金が乗り込んでくるのか気が気ではなく、私は布団に隠れて息をひそめるしかありませんでした。

 

退職金を運用して儲けを出そう。

 

そこまでは良かったかもしれません。

 

しかし、私は欲張りすぎたようです。

 

半分負けた時点でやめておけば、痛手はそれだけで済みました。

 

でも、減ってしまったものは何としてでも取り返さねばと思ってしまったのです。

 

冷静さを失い、闇金の魔の手にまんまと引っかかるとは・・・。

 

愚かだったとしか言いようがありません。

 

闇金は、「闇金です」と言って近づいてくるわけではありません。

 

それは分かっていましたが、こんなにいともたやすく引っかかってしまうとは。

 

これからどうなっていくのか、闇金とは手を切ることができるのか、老後の資金はどうするのか・・・。

 

つつましく暮らしていれば、こんなことで悩む必要などなかったのかもしれません。

 

 

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